留学時代の語学学校でのレッスンの思い出

留学生活の中で一番心に残っているのは、ボストンの語学学校での毎日のレッスンです。日本の大学を1年間休学して渡米した私は、最初は不安でいっぱいでした。英語が十分に通じるのか、授業についていけるのか、現地で友達ができるのか――。そんな気持ちを抱えながら教室のドアを開けた日のことを今でもはっきり覚えています。

授業は、ただ文法や単語を覚えるのではなく、実際の会話を重視するスタイルでした。グループディスカッションやロールプレイを通して、自然と話す力が身に付いていきました。最初はうまく言葉が出てこずに沈黙してしまうこともありましたが、先生もクラスメイトも優しく待ってくれるので、安心して挑戦できました。間違えても笑い合える雰囲気があり、それが大きな支えとなりました。

クラスには世界中から集まった学生がいて、それぞれの国の文化や考え方を知ることができました。たとえば、スペイン出身の友人はジョークを交えながら会話を楽しむのが得意で、その明るさに助けられました。ブラジルから来た友人とは、授業の後にカフェで宿題を一緒に解いたり、週末に観光地を巡ったりしました。英語はもちろん、国際的なつながりを築けたことも大切な経験です。

先生たちは一人ひとりの弱点を見てアドバイスをくれました。発音に苦戦していた私に対しては、繰り返し口の形を確認しながら指導してくれました。最初は聞き返されることも多かったのですが、徐々に自信を持って話せるようになった時の達成感は忘れられません。小さな進歩でも先生が大きく褒めてくれるので、毎日の努力が積み重なっていく実感がありました。

授業の後は、自分でアパートを探したり、スーパーで買い物をしたりと、生活のすべてが学びの場でした。教室で習った表現をその日のうちに実際に使ってみると、「あ、通じた!」という喜びがあり、その積み重ねがモチベーションになりました。学校で学ぶことと生活が直結していたのが、留学の大きな魅力だったと思います。

今振り返ると、語学学校でのレッスンは英語力を伸ばすだけでなく、自分自身の考え方や生き方にも影響を与えました。失敗してもいい、まずは挑戦することが大切だと学んだのです。この経験があったからこそ、その後の大学生活や社会人としてのキャリアでも、自信を持って新しいことに取り組めるようになりました。ボストン留学に高校生でチャレンジする友達にも出会えました。

ボストンの語学学校で過ごした時間は、単なる勉強以上の価値を持っています。教室での笑い声、先生や仲間の温かさ、そして自分が少しずつ変わっていく感覚。それらすべてが、今も私の心に鮮やかに残っています。